-鍛鉄放浪記-


ブダペスト2003年夏鍛鉄放浪記


 ハンガリー建国記念日に合わせて行われるフォークフェスティバルの会場は、世界遺産に登録されているブダペストの王宮、
通称ブダ城で、国内外から驚くほどに人が訪れる。
鍛鉄イベントはその中庭で開催された。
 2000年に続きゲストとして招待を受け、実際に鉄を叩くデモンストレーションとこの3年間のPAGEONEの作品を映写しながらの講演を行った。
東欧諸国の鍛鉄技術は高くハンガリーも例外ではない。
僕のデザインする鍛鉄はヨーロッパにはないユニークなものだが、「独学なので、いつも学ぶ姿勢・気持ちは忘れない」ことを伝えると、
彼らは必ずそれに応えてくれる。そして今回も道具のアイデアなど数多くの事を学んだ。
展覧会では3位と副賞の100ユーロ(きっと遠くから来ているのでおまけ)いただき、正直言って嬉しかった。
 16日から始まったお祭りも20日の建国記念日夜の花火大会でその幕を下ろす。翌日、会場撤去作業を終え、
この間ホームステイしているガボーさんの工房兼別荘のあるゾンベックに彼の家族と共に向かった。
前回訪れた時はまだ工事中の家は外壁塗りを残すだけでほぼ完成していた。しかし丘の上にあるために、
今もシャワーなどは地下に溜めた雨水を使い、麓の井戸からポリタンクで運んだ水が料理や食器の最終洗浄だ。
鉄人は毎朝ドナウ川を見ながら走ったが、この丘を早朝ランでは幾度となく鹿やウサギに出会った。乗馬も初めて経験。
Go! Stop! 簡単に出来たと思ったら、この馬が賢いのだと言われた。
「なるほど!」


清流のあまごはPAGEONEの作品

デモンストレーションで作ったとうもろこし。
30mm角の鉄1本で出来ている。

溶接など一切なしで一つの材料から作ってある。オーストリアのハンスさんの作品で1位。

僕のサングラスを付けマフィヤ?

会場のブダ城を鎖橋から見る。

ブダ城中庭。
デモンストレーションが始まると黒山の人だかり。
展覧会も野外で夜もそのまま、治安は良い。

帰路の前にどうしても行きたい所があった。オランダとベルギーの国境に接する町アーヘン。
十数年前、ドイツ・スイスの鍛鉄工房を巡る旅をした際に伺い、短い時間だったが教えを受けたブレドール氏が昨年亡くなった。
3年前の夏アメリカ・アリゾナ大学でのイベントで会った時に、『痩せたな・・』と思ったがその時すでにガンを患っていたようである。
 96年、世界鍛鉄会議というものに初めて参加した僕は、プレゼンターの彼から金ボタンを授与された。大切な宝の一つだ。
ブレドールさんのお墓は墓石ではなく鉄を叩く時の金床『アンビル』。
墓参りの際に錆びさせない為にワックスを塗る。
1996年
ブレドール氏と西田 HEPHAISTOS誌より

日曜日にベルギーへ。ダウンタウンの中心部が蚤の市の会場になっており、4時間いたがすべてを見る事は出来なかった。
骨董の水平器と
1969年のロイヤルコペンハーゲンの絵皿を交渉の末30ユーロで買う。


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